建築設計事務所とは
  建築物の構想、イメージ作り、性能の決定、設計図の作成、役所への申請等を行います。
工事自体は行いません。(工事自体をチェックするのも仕事ですので)
構造を専門にする構造事務所、設備設計を行う設備事務所など細分化されていますが、一般的には建築の【意匠設計】と【工事監理】を主な業務とする意匠設計事務所です。
当事務所もこれに当たり、プロジェクトごとに構造事務所、設備事務所とチームを作り業務にあたります。
ハウスメーカーとは規模が全く違いますので、知名度やブランドはありませんが、材料や平面・断面計画の自由度は高くなります。自由である分、一つ一つの設計に掛かる時間はメーカーより長くなりますが、小規模であるため設計経費は同等、密度は濃くなると自負しています。(一昔前には設計人件費は施工費に載せて、見せ掛け上設計費は無料、というところもあったようですが今はどうなのでしょう?)
なお、設計事務所もそれぞれ独自の考え方で仕事が進められるため、出来上がる建物には必ずその事務所、設計者なりの特徴が出ます。過去の事例、実際の建物を見比べてみることをお薦めします。おそらく新しく出来る建物のイメージはその中にあります。


   
 設計から竣工まで
  1.御相談
  まずは電話、メール等でご連絡ください。
全体像はまとまっていなくてもかまいません。
今の時点で考えられていることを簡単にお聞かせいただければと思います。

  2.基本計画
  計画地が決まっているようでしたら、基本的な法規制、敷地状況の確認等を行い、簡単な図面・模型等によりベース案をご提案させていただきます。
ご提案までは2〜3週間程度とお考え下さい。
ベース案とここまでのやり取りにより、まかせても良さそうだと御判断いただけましたら、設計監理契約を結ばせていただき、基本設計に入ります。

  3.基本設計
  バース案を元にバリエーションを探り、パースや模型により三次元的に検討しつつ計画を練ります。
オーナーとの打合せも定期的に行います。
協力事務所(構造・設備等)との協働もここから始まります。
平面・階数等、基本事項を決定し、1つの設計案を作り上げます。

  4.実施設計
 

@図面の作成
基本設計案を、工事の見積り・発注が可能な詳細図面へと進展させます。
構造計算や細部の納まりなど、専門的な詳細検討を行います。
仕上材料をサンプルで確認いただいたり、キッチン・設備機器等はショールームで実物を確認することで、どういう建物になるか実感していただきながら図面をまとめていきます。
設計事務所には、メーカーや材料の制約はありませんので、法規・コストの許す範囲でご要望を取り入れることが可能です。

 

A見積り
実施設計図により、工事業者へ見積りを依頼します。
通常は3社程度に依頼します。
御希望の会社への単独見積りでも結構ですし、当方で推薦することも可能です。
見積りを精査し、オーナーと御相談の上施工会社を決定します。

 

B確認申請
行政庁へ確認申請を提出することも業務のひとつです。
これがなければ、工事は始められません。
事前協議から許可が下りるまで1〜数ヶ月、けっこう時間がかかります。

  5.工事監理
  地鎮祭から工事がスタートします。工事は、設計図を基に施工業者が行います。
工事が図面通りに間違いなく行われているか確認すること、それが【監理】業務です。
定期的なオーナーへの報告、役所対応(検査の手続き等)も監理の一環です。
また監理者は,オーナーと工事業者の間の取りまとめ役でもあります。例えば変更の御希望がある場合、その内容を現場に伝え、工程・コストの検討・調整を行います。

  6.竣工
  行政の完了検査が終わり、検査済証が発行されればいよいよ引渡しです。
施工者との契約により定期検査(1年・2年検査)を実施しますので、工事による不具合が発生した場合はその時点で是正を行います。
ただ、設計者は自分の設計した建物の状態が気になるものですので、時期によらずご相談いただければと思います。
また建物にあった家具の選定や製作等もご協力できますのでご相談ください。

   
 設計料について
  設計料はその都度お見積りを提出させていただきます。
例えば工事費2000〜5000万の木造戸建住宅の場合、工事費の10〜15%程度となります。
一般的には、工事費が大きくなると設計費のパーセンテージは下がります。
また、公的な基準もこれも目安ではありますが、下記の通り定められています。

□東京都建築士事務所協会「設計料ってどのくらい?」
http://www.taaf.or.jp/architect_office/04.html
□国土交通省告示第98号(平成31年)
https://www.mlit.go.jp/common/001269165.pdf